4月30日。父が急逝しました。
このブログを見ている親戚も居たりするのでここに記録しておきます。
4月28日(金)
深夜4時頃 母より電話。
父が自宅で倒れていて救急車で運ばれたとのこと。3度目の脳硬塞かと思いきや脳内出血。運動制御を司る小脳の辺り。来れるときになるべく早く来いと。
また入院か…。眠かったので、二度寝した。
元請けに有休の連絡をして、9時過ぎに病院に到着。徹夜待機していた母と合流して救命室へ。
父には人工呼吸器が装着されていた。意識も眼球運動も全く無い。左足だけが定期的にピクッと動いている。
手術してもしなくても元に戻る見込みは薄いとのことで、手術はしないことになっていた。前々から何かあった時は「延命措置はいらない」と2人の間で話していたらしい。
「戻ってくる気あるかー」と母が父の足を突きながら問いかける。左足以外は動かない。
こんな時は迷走神経にアプローチするんや!優しく体をなでるんや!と直近に見たヘルスケア系の動画を思い出して母にそれを伝えたら左足をスリスリしていた。自分は布団を持ち上げて脇腹をスリスリした。何も起きなかった。
本当は自分が到着したら人工呼吸器を外すつもりだったらしいけど、深夜に担当してくれた医師が居なくなっていたので「数日様子を見るか」ということになった。
迷っただけ、かもね。
実家に戻り入院セットを準備。徹夜だった母はしばしの仮眠。やる事もないので台所に溜まってた皿を洗ったり会社のメールを返したりしていた。
入院セットを病院に渡して、再び実家の最寄り駅に着いたのは夕方だった。
近くに住んでいる叔母と合流。居酒屋とスナックを梯子。
酔ってる場合じゃないよな、と日本酒は控えて水のような梅酒と、緑茶割りをたらふく飲んだ。酔えなかった。
家に帰ったのは夜中だった。
4/29(土)
けっこう前から友人たちと4人で遊ぶ約束をしていた。
遊んでる場合だろうか?と思ったけど何もできないし、映画の予約キャンセルは返金がなくて勿体ないので行った。
映画は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を観た。Webとか宣伝画像とか口コミとか一切何も知らない状態で。
非常によく出来た作品だった。ピクサーばりのコミカルに動く表情。
このキャラの加速度ならこの角度で見たい!というバッチリなカメラワーク。
クッパの甲羅アップだけはカメラが近すぎて酔いそうになった。
よくある横スクロールマリオ、マリオカート、マリオ64、ルイージマンション、新しいマリオ…歴代マリオの大ファンなら卒倒ものだと思う。幸いマリオの大ファンではないので倒れなかった。
CG・演出満点!話は普通。子供向けの王道ストーリーというやつか。
友人から「吹き替えが宮野真守」と聞いていたけど、最後まで宮野いなくね?となってた。どうやらマリオだったらしい。
宮野真守から宮野真守以外の声が出るのに滅茶苦茶おどろいた。
一番刺さった台詞は、モブキノピオの「死ぬには可愛すぎますー!」
そして徹カラ。酔ってる場合じゃないよな、と思いながら水のようなハイボールをたらふく飲んだ。酔えなかった。
タンバリンを1年分くらい叩いて朝の6時に寝た。
4/30(日)
お昼過ぎ、叔母からの電話で起きる。
父が危篤だからすぐに来いとのこと。えっ。病院まで90分はかかる。
結局、向かっている最中に父は他界した。
病院の入り口で叔母たちと従兄弟、救命室の前で母、婆ちゃんと合流。
父を乗せた台車の後に続いて地下の安置室へ。電波が届かないので母は各所へ連絡しに部屋を出て行った。
叔母たちの鼻をすする音が響く。自分はボケーっと、会社の後輩たちの評価面談ちゃんとできるかなぁ…GW明けに日程決めちゃったなぁ…先輩に面談委託できるか聞いておいた方がいいのかな…火葬代いくらするんだろ…とか考えていたら叔母が振り向き「あんた娘でしょお!?」と突っ込まれた。一緒に泣けよと言いたかったのだと思う。ごめんて。
しばし安置室で叔母たちから父についての思い出話を聞いていた。
このブログを見ている叔母からは、以前の近況報告の記事のこともあってか、労いと、肩の荷が下りたでしょ、といった言葉を貰った。ここでちょっと視界が滲んだ。
死亡届の項目は、慣れない言葉というか表現が独特で惑わされた。母が書く欄を間違えて、父が新生児ということになっていた。ちょちょ。
もういい自分が書く!と続きから書いたら住所に漢字と数字を混ぜてしまいグダグダになった。なにより自分は字が汚い。「こんなにひでぇ書類役所に出すのかよ…」と母がぼやきながら、横線とグダグダな住所の死亡届を病院内のコンビニでカラーコピーした。死亡届は5部くらいコピーしておくといいらしい。
葬儀社のスタッフが到着して、母と場所や費用の話をしていた。少し距離を取ってその様子を眺めていたら、お前も話に入れよと呼ばれた。支払うのは勝手に自動的に自分になるからそれもそうか。
いやでも喪主が決めた後に最終確認してくれればいいよ。
最終的に自分が選ぶことになった。安い方と高い方の、安い方。満足度はあまり変わら無さそうだったから。盛大に葬儀を開くと100万200万と考えると、数十万で済むのはだいぶ安い。
保管料が予想外にかかるなと感じた。数日分はプランの価格に含まれていたけど、超過分は1日で1万3千円かかる。ヤバイ。火葬場が混んでたら保管料破産してしまう。
ともかく、GWの間に焼いてきます。
そんなこんなで病院の最寄り駅で集まった親戚とパスタを食べた。母と先に帰ろうとすると、このくらいはいいからと奢って貰えた。ごちです。母に付き合い実家方面の馴染みのスナックへ移動。
父は口数が少なく、スナックではペットのタヌキ的な扱いで可愛がられていたらしい。訃報を知ったスナック仲間が数人来てくれた。
母にボトルを入れてくれる人もいた。友達っていいな。
そして、10年以上は会っていなかった叔母が忙しい中お香典を持ってきてくれた(母方の叔母は大勢いる)。お香典は自分に渡された。合ってます。余ったらまとめて母に渡すつもりだ。
書いてて気付いた。住所聞くの忘れた。香典返しとかいるよね…。
酔ってる場合じゃないよな、と日本酒は控えて緑茶割りをたらふく飲んだ。酔えなかった。
終電が近かったのでスナックを出て、叔母と一緒に電車に乗った。
その時に叔母が「あんたはよく出来た娘だよ…」と言ってくれたけど、基本的に何もしてない。いい歳してボーっと眺めて酒飲んでお金の横流ししてるだけだ。うーん。まぁいっか!
そういえば、父は倒れる直前までスナックにいて、元気にカラオケで歌っていたらしい。最期の曲はザ・リガニーズの海は恋してる。なんだそれ。
最期の晩餐はスナック自慢のおいしい餃子。理想の死に方だと言われていた。
長く苦しまなくて、よかった。
そしてまた夜中に帰ってきて、落胆とアドレナリンに溢れるE6ラスダン生主たちを見届けていた。こんな時には生がよく効く。
最高の逆RTAを、エクスタシーを、ありがとうございます。
そして提督の皆様、超難易度のイベントお疲れ様でした!
結局寝ないまま逆RTAを観続けてしまった。
まだやる事あるぞ~~。火葬後の宴会用に父の遺影を作ることになった。ふざけた写真しか送られてこないのだが。全力でふざけろということか…。額縁がない。
また出かけてきます!